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掲載日付:2018.08.25

カテゴリ:[ 内科 / 地域医療 ]

消化管内視鏡

 地域の急性期疾患に対応するには、

循環器疾患だけでなく、消化器疾患の中でも消化管出血の対応が求められます。



 当院では消化器内視鏡検査を実施することが可能です。人間ドックだけでなく、

吐血した患者さん、真っ赤な便や黒い便がでて急を要する患者さん、

貧血の原因を調べたり、食欲不振の理由を検討したり、様々な場面で必要となります。



 これらに対応できるように環境整備(定期的には毎週火、水、木曜日は上部&下部消化管内視鏡対応)をしており、徐々に内視鏡の件数も増加しております。

今後も地域のニーズに対応できるように病院をあげて向上していくことと期待されます。



 葉山内科・GIM 



当院では内科医を募集しております。

 (卒後6年目以降の病院総合医専修医も募集) 



 医学生さんの見学やクリニカル・クラークシップの受け入れもしております。 



 当院の公式Face book もあります。

掲載日付:2018.08.01

カテゴリ:[ 病院行事 報告 ]

電子カルテ リニューアルスタート


8月1日から新しいバージョンの電子カルテとなりました。電子カルテは単なるカルテという役割ではなく、様々な検査機器やプリンターなどの周辺機器、会計機器などともつながっています。そして膨大なデータが日々蓄積されていきます。この電子カルテを新しくするにあたり病院では2か月以上前から準備を重ねてきました。電子カルテの動きも悪くなっているものがありましたのでそれらを入れ替えましたが、電子機器の発達は早いので、以前購入している周辺機器が新しいバージョンの電子カルテにつながらないなどの問題がありました。患者さん受け付けなども少し変わります。患者さまにはできるだけご迷惑をかけないように対応いたします。ご協力よろしくお願い申し上げます。

掲載日付:2018.08.02

カテゴリ:[ 内科 / 病院行事 報告 ]

三浦市にて公開講座 貧血と多血症の話


これまで三浦市で公開講座をしたことがありませんでしたが、血液疾患のお話しをさせていただこうと思い、三浦市勤労市民センターにて講演をさせていただきました。15名ほど集まっていただけました。みなさん素朴な方々で、真剣に、そして居眠りすることなくとてもよくきいてくださいました。近所の人などを誘ってきてくださったとのこと。終わったあともとても気分よく帰ることができました。ぜひほかにもやってほしいというご意見や、ハートセンターが紹介状なしでも受けてくれるということに驚きを感じておられるようでした。今後もまた違うテーマでお話しさせていただこうと思います。

掲載日付:2018.08.02

カテゴリ:[ 血液疾患 ]

CHIPって? clonal hematopoiesis of indeterminate potential 第1話


CHIP という新しい概念が血液疾患の領域でうまれてきています。CHIP? ポテトチップス? なんて思われるかたもいるかもしれません。
近年遺伝子の検査が大量に短時間で行われるようになりました。特に血液疾患の領域では細胞が多くとれることもあり、その遺伝子を調べてどこか問題で病気になっているのかという解析が進みました。その中でわかってきたことは、年をとると別に正常の血液検査であっても血液の中にクローン性造血(ある1種類の細胞のコピーがどんどん作られていること)が行われている人がいることがわかってきました。これをCHIP(clonal hematopoiesis of indeterminate potential) といいます。この概念は、M蛋白ができているけれども多発性骨髄腫にならないMGUS(Monoclonal gammmopathy of undetermined significance) というものや、悪性リンパ腫にならないけれども血液の中にあるクローン性のB細胞増加(MBL:monoclonal B-cell lymphocytosis)とよく似ているとされます。(一般のかたには少々難しい話になりました。)

CHIPの患者さん、これらの人のほとんどは急性白血病やMDS(骨髄異形成症候群)という血液の病気には発展しません。(急性白血病やMDSは悪性細胞のクローン性造血が著明になった結果です。)クローン性造血が始まっているのに、なぜ最悪の事態に進展しないのか? そもそも老化とクローン性造血との関係はなにを意味するのか? 難しいので次回にまたお話しをすすめていきます。

掲載日付:2018.08.03

カテゴリ:[ 血液疾患 ]

CHIPとは 第2話 老化?血液疾患?


CHIPとは新しい血液領域の疾患概念である。というよりも前疾患の状態、あるいは老化でみられる状態ともいえるだろうか。
前回説明したように、疾患の遺伝子が細かく大量に調べられる時代になって、MDS(骨髄異形性症候群)に関連する遺伝子(その変異)がわかってきて、病気の進展するメカニズムも解明されつつある。ところがそのMDS関連遺伝子の変異は、まったく血液に異常のない、正常と思わえるとくに高齢者の人にもみらえることがわかってきた。40歳くらいであるとほとんどいないのに、70歳くらい以上になると2%、報告によっては5-6%というものもある。それは年齢とともにさらにその比率は上昇し90歳以上であると18.4%という報告もある。
この血球数に全く異常はないのに、MDSと同じような遺伝子異常をもった細胞が血液中にクローン性に増加している状態をCHIPというのである。その関連遺伝子としてはTET2, DNMT3A,ASXL1, TP53, などが含まれている。
さてこのCHIPの人たち、血液的な異常は今はなくても、遺伝子変異を持たない正常の人と比べて将来血液の悪性疾患になる率は8年くらい観察すると10倍も高いとされる。だがMDSほどには急性白血病にはなるリスクは高くないのである。また全死亡率も高いとされる。その中に心筋梗塞などの冠動脈疾患や脳梗塞になるリスクも2倍程度に高いという研究結果が昨年だされた。これには私もなぜ?と驚いた。このCHIPと冠動脈疾患の話は次回お話しします。(参考文献:Blood.2015;126(1)9-16)


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