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掲載日付:2020.02.17

カテゴリ:[ 内科 / スタッフの声 ]

日々の診療録記載

急性疾患では、日々患者さんの状態は変化していく。治療が奏功して改善してくることもあれば、うまくいかないこともある。たとえ、治療がうまくいかなくても適切な時期に治療効果判定をして、軌道修正すれば改善できる可能性がある。また、合併症が入院中に生じることもある。きちんと、日々の診療録に経過を記載していくことが大切だ。



 毎日、遅滞なく記載することが大切である。入院で受け持つ患者さんの数は一人ではないはずだ。そうすると、忙しくて診療録の記載がおろそかになってしまうかもしれない。ないがしろにされがちな診療録の記載を毎日継続する為には、その場で記載する習慣が重要だ。医師法の第24条で医師は遅滞なく診療録を記載しなければならないことが明記されていることも忘れてはいけない。

例えば、病棟で発熱した患者さんが入院中の発熱の原因として、点滴刺入部に発赤と疼痛を認めたため、採血と血液培養採取して点滴ルートを抜去した症例があったとする。その他の発熱原因を除外するために尿検査なども追加したりしていると時間はあっという間に経つ。すると、次の仕事が入ってしまい診療録記載ができないまま夕方を迎えてしまうはずだ。診療録をその場で記載しながら検査や治療を行っていくと効率が良い。あるいは検査結果判明後や治療オーダー後など記憶の鮮明なうちに記載してしまうのだ。様々な仕事を同時並行でこなすよりも、一つの仕事に集中して取り組む方が仕事ははかどるため、なるべくそのようなシステムを自分の中で意識するとよい。効率の良い診療録の記載が質の高い医療につながり、結果として患者さんの診療に還元されるはずである。



 日々の診療録だけでなく、1週間に1度入院サマリーを簡潔に記載するのもオススメである。プロブレムリストだけでなく、【入院後の経過】や【まとめ】のような診断過程や治療経過から合併症までを文章でまとめるとわかりやすい。



 葉山内科・GIM

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