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高周波ホットバルーン当センター発祥の新しいカテーテルが、アブレーション治療の未来を開きます。

高周波ホットバルーンとは?

佐竹修太郎医師を中心として13年の年月をかけ、ここ葉山ハートセンターでつくられた新しいアブレーション用カテーテルです。通常のカテーテルによる焼灼が直径4ミリであることに比較して、高周波ホットバルーンは直径20ミリの大きな「面」での焼灼が行えるために、より確実な消失を期待することができ、加えて、焼灼深度が予測できないために起こりえる、血栓や食道穿孔といった合併症のおそれもありません。この高周波ホットバルーンを効果的に用いることによって、現在のアブレーションの限界を超え、さらに確実性の高い不整脈治療や、負担の軽減が可能になります (文献1,2,3,4,5)。

高周波ホットバルーンの有効性

発作性心房細動 持続性心房細動
高周波ホットバルーン 細動の消失 95% 細動の消失 80%
施術・透視時間 1.5~2時間 施術・透視時間 20~30分
通常のアブレーション 細動の消失 65~80% 細動の消失 50~65%
施術・透視時間 3~5時間 施術・透視時間 40~80分

※過去3年間、405名の心房細動患者さまのうち、長期成績を確認することができた100名の治療成績

高周波ホットバルーンの特長

ゾーン・アブレーション―「面での焼灼」
再発率が低い:
広い範囲での確実な焼灼が期待できる
侵襲がより小さい:
不要に深く焼灼してしまうことを避けられる
治療・透視の時間短縮:
身体への負担を軽減する

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通常のアブレーションとの比較

  高周波ホットバルーン 通常のアブレーション
特徴 「面での焼灼」 直径:20ミリ 「点での焼灼」 直径:4ミリ
高周波電流はバルーンを加熱、バルーンと接触する組織が熱伝導で焼灼されるため、温度と通電時間の設定によって、標的組織を超えた焼灼深度にはなりえない 高周波電流が直接標的組織に流れるため焼灼深度が予測できず、血栓による脳梗塞や隣接臓器の障害を引き起こすことがある

葉山ハートセンターから、新しいアブレーション治療の波及

現在は治験の段階ですが、2015年10~11月に厚労省認可、全国30ほどの施設でこの治療を受けることができるようになる予定です。葉山ハートセンターはその発祥の地として、不整脈学会ともしっかり連携を取りながら、この高周波ホットバルーンによるカテーテルアブレーションの確かな技術を広げるトレーニングセンターの役割も担っていきます。

文献

文献1)

Tanaka K, Satake S, Saito S, et al. A new radiofrequency thermal balloon catheter for pulmonary vein isolation. J Am Coll Cardiol. 2001;38: 2079 - 2086.

文献2)

Satake S, Tanaka K, Saito S, Sohara H, et al. Usefulness of a new radiofrequency thermal balloon catheter for pulmonary vein isolation: a new device for treatment of atrial fibrillation. J Cardiovasc Electrophysiol. 2003;14:609 - 615.

文献3)

Sohara H, Satake S, et al. Feasibility of the Radiofrequency Hot Balloon Catheter for Isolation of the Posterior Left Atrium and Pulmonary Veins for the Treatment of Atrial Fibrillation. Circ Arrhythmia Electrophysiol. 2009; 2: 225-232.

文献4)

Hiroshi Sohara , Shutaro Satake, Hiroshi Takeda ,Yoshio Yamaguchi、Hideko Toyama, Kouichiro Kumagai, Taishi Kuwahara, Atushi Takahashi ,Tohru Ohe. Radiofrequency Hot Balloon Catheter Ablation for the Treatment of Atrial Fibrillation: A 3-Center Study in Japan.
Journal of Arrhythmia. 2013;29:20-27

文献5)

Hiroshi Sohara, Shyutaro Satake, Hiroshi Takeda, Yoshio Yamaguchi, Naoko Nagasu. Prevalence of Esophageal Ulceration After Atrial Fibrillation Ablation with the Hot Balloon Ablation Catheter: What is the Value of Esophageal Cooling? J Cardiovasc Electrophysiol. 2014;25(7):686-692