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外科

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠中に呼吸が一時的に止まる病気です。重症の場合には睡眠時間1時間あたり30回以上も呼吸停止が繰り返し起こっています。閉塞性の睡眠時無呼吸症候群と中枢性の睡眠時無呼吸症候群があります。大多数の方は閉塞性の睡眠時無呼吸症候群で、これは睡眠に伴い舌根が沈下して上部気道が閉塞するこで生じます。
いびきがひどいとか、日中の強い眠気や集中力の欠如、抑うつなどが代表的な症状です。重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、将来の心臓血管イベントの増加につながっていることが判明しています。

これに対して中枢性の場合には、脳の呼吸中枢からの呼吸指令が一時的に消失することによって生じます。
この場合にはいびきは伴いません。重症心不全のため脳血流が減少することが主な原因です。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療

現在もっとも確実かつもっとも採用されている治療法は、持続陽圧呼吸療法(Continuous Positive Airway Pressure:CPAP)です。これは就寝中に小さな器械に連結したマスクを装着するというものです。マスクはぴったりと装着し、寝返りをうっても外れないようにします。器械は圧力を発生させ、それを気道内に伝えることで、舌根の沈下を防止し上部気道の閉塞を防止する、というのが原理です。気道が閉塞させしなければよいので、酸素ボンベは必要ありません。

なぜ心臓病治療の専門がこの病気を扱うのか?

かつて、睡眠時無呼吸症候群は呼吸器科の医師が診るものでしたが、21世紀に入って後、この病気が心臓病と深い関わりを持っていることが分かり、今日では、循環器科が無呼吸センターを併設するようになりました。

睡眠時無呼吸症候群は就寝中にも交感神経が緊張し、カテコラミンと呼ばれる物質が分泌され続け、心臓に大きな負担をかけ続けます。

閉塞性の場合は、その後に高血圧や不整脈、心筋梗塞などを患う可能性が非常に高いことがデータで明らかになっており、同時に、睡眠時無呼吸症候群の治療を行なうことによって、それらの心臓病の発生を抑えることも期待できることが、現在では知られています。また、心筋梗塞の再発防止に繋がることも、同様にデータで判明しています。

睡眠時無呼吸症候群の検査

睡眠時無呼吸症候群の検査は、とても簡単で負担の少ないものです。問診も行いますが、この病気は無症状の場合も多くあるため、まずは検査用の機械を自宅での就寝時に装着、そこで採ったデータを解析します。その後、疑いのある場合は精密検査として、病院にて就寝時の脳波をモニタリングして明らかにします。

睡眠時無呼吸症候群の検査が奨められるケース

  • 心臓や血管の病気を患っている方
  • 心不全を患っている方
  • 原因の定かでない心臓肥大を患っている方
  • 高血圧かつ、複数種類の薬を用いても血圧が十分に下がらない方
  • 運転の必要がある職業に従事される方
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