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TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)の治療 リツキサンは?

[ 内科 / 医療情報  / 血液疾患 ]  当院からのお知らせ

2018.09.29

TTPという血小板が減る重篤な疾患がある。救急をしっかりやっている病院でもたくさんみられる疾患ではないが、意識障害、発熱、腎機能障害、溶血性貧血、血小板減少という5徴がみられ(全部揃うとは限らない)、一見重篤な感染症のようにもみられる疾患である。ただ末梢血では赤血球が壊れて破砕赤血球という形態をなす。これはADMATS13という分子(フォンビルブラントの特異的切断酵素)に対する抗体ができて、この働きを抑制してしまい微小な血栓が血管にできておきることがわかっている。血小板が減っていても重篤な出血がなければ血小板輸血をせず疑ったらはやく血漿交換をすることが重要である。
さてこの疾患の治療は血漿交換、ステロイド治療が行われるが、再発しやすいこともありリツキサン(CD20に対する抗体、B細胞性リンパ腫や自己免疫の一部の疾患に使用される薬剤)は2次治療として薦められている。これを血漿交換を始めたときに早期に開始することで再燃することなくよい成績が得られるかどうかという検討がされた論文がでた。ADMATS13活性が10%以下の重症なTTPに対して早期にリツキサンを併用すると、1年間の再燃の頻度が抑えられ37%は活性が維持され再燃がなかった。でも重症な症例は49%が再燃、14%は効果すらみられなかった。再発してまたリツキサンを投与すると82%が反応した。そして1回投与よりも4回投与したほうが、次の再治療までの期間が長かった。(18か月vs40か月).残念ながら日本ではTTPに対してリツキサンは保険未適応である。ただ高額な血漿交換を少しでも減らすことができ、重症なTTP(ADMATS13活性<10%)に対しては有用性の高い治療で早期に使うことで再燃の比率や時期を先延ばしすることができると考えられる。長期間のフォローでは重症のTTPでは74%が再燃するという再燃の高さも浮き彫りになった。(Aug 16, Blood )

 

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