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腎性貧血 治療目標

[ 内科 / 血液疾患 ]  当院からのお知らせ

2018.07.14

先日高齢者の貧血の話をしたが、その原因として腎性貧血もあげられる。年齢を経るに従い腎機能障害はどんな人でも徐々に進行するが、腎機能が低下すると赤血球の産生を刺激するホルモンであるエリスロポエチン(もともと腎臓で産生される)が十分作られないことから貧血が進行する。これが腎性貧血である。ただすべての腎障害の人が貧血になるとも限らない。クレアチニンクリアランス<30ml/minとなると急に腎性貧血になる率は高くなるとされる。中でも糖尿病性腎症の人はその比率がさらに高くなるという。(Clin Exp Nephrol 2011,15:248-257)

腎性貧血の状態が長く続くと心不全のリスクが高まり、心不全は腎臓の血管を収縮させ虚血を誘導し腎不全をさらに進行させる。Hbの濃度をあげることは生命予後の改善、血管性の発症を抑制し、も患者さんの運動時の呼吸なども楽になり全身状態もよくなる。

治療はエリスロポエチンを投与するが、だいたい治療介入時期はHb10g/dl以下 あたりとする。目標は11g/dlを基準として12以上にはしないようにする。あげすぎると血管性の病気が起きやすくなるという結果がでている。この数字は学会の出すガイドラインにより少々差がみられていて、開始基準を11g/dlとしているところ、目標を11-12g/dlとしているところもある。患者さん個人の心機能、肺機能などを考慮して決めればよいと思う。造血されるときに鉄が不足しているとエリスロポエチンを投与しても上がらないので血清鉄を気にする必要がある。またそれでも上昇しないときには、悪性疾患が隠れていたり、あるいは炎症性の疾患があったりと、高齢者の貧血の原因は一つではないこともしばしばあることを思いだして検討してみてください。

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