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新型コロナウイルス感染症と凝固異常

[ 新型コロナウイルス感染症 / 内科 ]  当院からのお知らせ

2020.05.08

<予後を示すD-dimerとその他の凝固異常の指標> 

 COVID-19の最近の話題として血栓、微小血栓、D-ダイマーなどの凝固異常がおきるとされています。これらの異常は予後にも関係すると注目されていますが、どのように臨床的に用いるのか、International Society in Thrombosis and Haemostasis(ISTH)からCOVID-19凝固異常に対する暫定的なガイドラインがでています。

初診時にはD-ダイマー、PT、血小板、フィブリノーゲンを測定し D-ダイマーが顕著にあがっているとき(正常上限の3-4倍)、PT延長、血小板10万/μL以下、フィブリノーゲン200mg/dLでは入院を考慮すべきであるとしています。中でもD-ダイマーが予後に関係しているため重きがおかれています。(PTはそれほど変化がみられないといっています)入院後は連日測定し変化を追うことをすすめています。ただCOVID-19は出血の合併症は少なく、血小板の低下も顕著ではありません。むしろ上昇している症例もあります。
 治療としては入院するレベルであれば出血しているなど禁忌でなければ低分子ヘパリンを予防的な量で使用したほうがよいと書かれています。日本では保険の問題がありますが、低分子ヘパリンには血栓をできにくくする以外に抗炎症の作用もあるため炎症性のサイトカインがとても高いような症例では炎症を抑える効果も期待できるかもしれません。その他にも実験的ではありますが、トロンボモジュリンやアンチトロンビンIII,なども同様に効果が期待できるかもしれないとあります。

Jecko Thachil, et al. ISTH interim guidance on recognition and management of coagulopathy in COVID‐19   J Thromb Haemost. 2020; 18(5): 1023-1026

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