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多発性嚢胞腎と腎臓外の合併症:弁膜症や心嚢液も

[ 内科 / 医療情報  / 循環器 ]  当院からのお知らせ

2018.08.22

多発性嚢胞腎は常染色体優性の遺伝性疾患で腎臓に嚢胞が多発して腎機能低下がおきてくる疾患だが同時に肝臓や膵臓にも嚢胞ができる。さらに腎臓外にも合併症がおきることがしられている。それは上皮細胞の分化がうまくいかない、細胞外マトリックス(細胞の外の空間を満たす物質 コラーゲンなど)の異常が原因でおきるとされる。その合併症でもっとも重要なのが、脳動脈瘤である。若い人でも5%ほど保有し、60歳以上になると20%に上昇する。高血圧がコントロールされていないと大きくなり破裂のリスクが高くなる。脳出血や脳動脈瘤の家族歴がある患者さんはMRAをしたほうがよいし、家族歴がなくても5年ごとに検査したほうがよいという意見もありスクリーニングのやりかたは定まっていない。ただ抗凝固療法をするような場合には必ずMRAを検査しておいたほうがよい。
またそのほかの合併症として大腸憩室、鼠径ヘルニアもある。
さらに心臓弁膜疾患もあるという。この疾患に心エコーをすると25-30%の弁膜疾患が認められ、僧帽弁逸脱症、大動脈弁逆流が多いという。特に大動脈弁逆流は大動脈基部の拡張によりもたらされることがある。しかし多くのかたは無症状だ。そのほかにも冠動脈に瘤ができたり、冠動脈が解離したり、また無症候性の心嚢液貯留もみとめられるという。(参考文献 up to dateより)

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