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掲載日付:2020.06.02

カテゴリ:[ 新型コロナウイルス感染症 / 医療情報  ]

新型コロナウイルス感染症  フィジカルデイスタンス意味ある?マスク意味ある?

新型コロナウイルス感染症 ワクチンも確実な薬物治療もない中で経済活動は再開された。もう我慢が限界というところでしょうか。ブラジルなどはまだこれからパンデミックという患者増加の中でも経済活動再開。そして北半球では夏がやってくる。冬の頃はマスクで顔が温かかったのもあるが、今はもう暑くてならない。心の中では本当にマスク意味があるのかなんて少し思い始めているかたいませんか?つい顔近づけて会話していませんか。
このたび、このタイミングをねらってという気もしますが、Lancet という有名な医学雑誌に、その効能の評価が発表されました。16か国から発表された172もの観察研究論文(フィジカルデイスタンス、フェイスマスクなどに関する論文)から44の研究を抽出してメタ解析しました。今行われている防護策が意味があるかどうかをみる目的で行われました。数学的な手法の評価は私にはできませんが、結果として、(1)フィジカルデイスタンス:1m以上の距離をとったのとそれ以下であったのとでは1m以上ではあきらかにウイルスの伝播は少なくなった。その距離が長いほうがより防御効果が高かった。(2)フェイスマスクの使用は防御的であった。特に新型コロナウイルスでは60%も感染が軽減された。その効果は特にN95マスクのほうが高かった。(3)眼の防御(フェイスシールドなど)も感染を下げるうえで効果があった。今の現状では、私たちは非薬物による防御で感染を抑えていくしかなく、暑い夏もこの有効とされる防御策を日常生活にとりいれていくしかないのでしょう。

参考論文  https://doi.org/10.1016/S0140-6736(20)31142-9

掲載日付:2020.06.02

カテゴリ:[ 新型コロナウイルス感染症 / 医療情報  ]

新型コロナウイルス感染症 日本でも唾液でPCR検査可能になります。

厚労省から発表があったところでは新型コロナウイルスのPCR検査が唾液を使えるようになったとのこと。健康保険でも認められるそうです。鼻の粘液と唾液とでは精度がどうかは発表により異なるようです。東京都では本格導入する予定とか。神奈川はどうなのでしょうか。
確かにPCR検査するときには、くしゃみが誘発されることがありウイルスが飛散して吸うのではとやるものとしては心配になるが、PCRセンターなどで行われているウオークスルー式の手だけだしてやる方法であればそれほど問題ないとも感じている。ただ一般の診療所などでやるにはやはりリスクがある。でも唾液も心配だ。容器にうまくだせる?外にたれてしまったり検体の取り扱いを十分に個人がやれるか心配だ。口洗ったらウイルスが少なくなるのでは?という疑問もある。やっぱり鼻粘膜のほうが理論的にもウイルス量が多そうな感じがするのですが。

掲載日付:2020.06.03

カテゴリ:[ 内科 / 医療情報  / 循環器 ]

心房細動などで経口抗凝固剤を内服しているかた  下血があったら・・・

心房細動でワーファリンを内服している患者さんでごくわずかに貧血が進行してきていた。よくきくと痔の出血があるという。これは検査すべきかどうか・・・。
脳卒中予防のために経口抗凝固剤(ワーファリン、最近ではエリキュース、リクシアナ、イグザレルト)を内服されるかたが多いですが、合併症として出血が問題になります。上部(胃、十二指腸)、下部(大腸)の消化管出血のおきる確率は年に1-2%程度とされています。Eur Heart Journalにだされたコペンハーゲン大学の論文によると、経口抗凝固剤をのんでいる患者さん12万5418人を対象に、下部消化管出血がおきた人とそうでない人とでそれぞれ大腸がんのリスクがどのくらいあったかを最長3年間追跡したところ、加齢とともに下部消化管出血が増加、特に内服1か月時点が最も高かった。がんのリスクを比較すると、出血があった人では大腸がんリスクは11-24倍に増加。特に65歳以下で24.2倍と高くなるそうです。経口抗凝固剤をのんでいるから血液がさらさらになっているから痔から出血するのかも・・・と解釈せずに、もし経口抗凝固剤をのんでいる人が少しでも便に血液が混じる、もしくは出血がみられたら、一度は大腸がんの検査を疑ってみるようにしましょう。貧血が少し進むようなかたも検査したほうがよいと考えます。

掲載日付:2020.06.04

カテゴリ:[ 医療情報  ]

病院の医業利益率が10ポイント超えの減少 全日病ニュースから

全日本病院協会が発行する全日病のニュース 6月1日号に、この新型コロナウイルスの影響で病院経営がどのようになっているか調べた記事がのっていた。全日本病院協会、日本病院会、日本医療法人協会の3団体が5月18日に発表した緊急調査(1049病院有効回答)の結果である。4月のデータを解析している。

医業収入は前年比で10.5%減少(入院8.9%減少、外来11.5%減少)、新型コロナウイルスを受け入れた病院ではその減少幅は大きく12.7%の減少(入院12.2%減少、外来12%減少)であるという。新型コロナウイルス患者への入院診療報酬は増加したが、そのほかで相殺され、安全対策などの物品や一部病棟閉鎖などで経営が厳しくなってる面であると思われる。

実臨床の感じからすると、4月は関東地方は新型コロナウイルスの流行があり、5月はじめからは落ち着いてきていたが、病院の外来患者数はそれほど戻ってきてはいなかった。それを考えると5月の経営指標は全国でもっと厳しくなるはずである。非常事態宣言が解除されて、患者さんも少しは戻ってきているが、お年寄りほど第2波、第3波を恐れている。患者さんは今後元通りには戻らないように思う。病院経営も早く立ち上がらせることができるかどうか、またオンライン診療も含めた新たな取り組みを早く行うかどうかで各病院差がでてくると思います。私たちの病院もスピード感をもって新たなことに取り組むように皆にいっています。

掲載日付:2020.06.11

カテゴリ:[ 院長個人 / 読書 ]

植物は動けないからこそ・・・では人に置き換えて考えてみたら

いきいきと生きる植物のことを書いておられる稲垣栄洋先生の本が好きでよく読みます。知られざる植物の生きる姿に感動します。

このウイルスに混乱をきたして大きく社会が変わろうとしている今、何かを変える、変わるときなのだと思います。それは人だけでなく様々なストレスにさらされながらも生きてきた植物も進化しながら今がある。そんな植物から学ぶこともあると思います。先生の文章から紹介します。

植物は動けないから、その土地で芽生えればその場所で生きるしかない。環境に文句をいっても環境は変わらない。環境は変えられないのだから自らが変わるしかない。こうして植物は環境をありのままにうけいれることで、さまざまに進化を遂げてきた。
生きる上での乾燥というストレスにどう対処するのか?すべて我慢??忍耐??

ではなくて植物は・・・

逃避(一部の種は土の中で休眠)、逃げも大事な戦略
回避 前もって想定して準備 ;災害と同じか・・・
耐性 工夫して変化 ;進化 

人間も大きな環境変化、ストレスのにさらされている。

働きかたが、そして職場が大きく変わる、仕事内容も人事も変わるとしたら・・・

逃避:仕事先やめる。
回避:情報を仕入れ対応、戦略考える
耐性:周りと協力しながらだんだん慣れる

私たちも社会が変化しようとしている中、逃げるわけにもいかない。逃避を選択するか、回避か?あるいは耐性か。人間もこのようにして選択し進化していくのだと思います。

<最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。> ダーウイン
変化の波を見極めることはその中にいるとわからないこともあるのですが、あとで考えた時にはこの2020年は大きな変革の年、歴史上で覚えなくてはいけない年代になるはずです。


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