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老衰死 NHKスペシャル取材斑

[ 医療情報  / 読書 ]  当院からのお知らせ

2018.01.07

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2015年に9月に放映されたNHKスペシャルで<老衰死>という番組をご存知だろうか。私もみなかったが、反響が大きかった番組だそうだ。その取材した内容の本が講談社より出版されている。
昨年12月に日経新聞取材で、人口20万人以上の市町村で比較をしてみると老衰死が一番多いのが茅ヶ崎市であり、そういう場所では市が負担する医療費も少ないのだとデータがだされていた。そんなに老衰死って一般市民に浸透しているのだろうか、現場ではまだまだであるなと感じているので、番組ではどのようなことを放映されたのかと興味がわいてこの本を買ってよんでみた。
老衰という診断はとても難しい。食べられなくなったら生物としての死であろうというのは生物学的には納得がいくのだが、それが補助できる手段が作られてしまったから判断に迷いに迷うのである。ましてや医療のプロではない家族に判断がゆだねられるのであり、延命としての処置はいらないなんて判断はなかなかできないものだ。スタッフ同士でも医師同士、看護師と医師、ソーシャルワーカーと医師、考えが異なることがある。それを調整するために何度も話し合いを、元気なうちに話せるうちに行うと、平穏死をすすめる石飛幸三医師はいっていた。医療ではなくケアとしてのそのような時間が十分にとれるようでありたいが、急性期医療をしている病院では急性期の治療説明もしながら一方では医療をダウンサイズする説明も家族にしていかねばならないこともある。いつもそのような話し合いに時間をとられていたと思う。
本の中では科学的なところからのアプローチもされていて、なぜ食べれなくなるか、食べているつもりでもやせてくるのかが紹介されていた。臓器の萎縮という言葉を用いて、細胞がアポトーシス(自然死)をおこしてきて臓器そのものがやせてくる。腸も同じ。栄養がきても処理しきれなくなっていること、だから無理な栄養をしても生存を伸ばすことは証明されていない。その細胞変化は老衰死を迎える数年前から徐々におきてきていることなどを紹介していた。スタッフにも読んでほしい本でした。

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