ハートブログ

ホーム > ハートブログ > 生涯の心房細動リスクは何%?

生涯の心房細動リスクは何%?

[ 医療情報  ]  当院からのお知らせ

2018.05.23

DSC06996心房細動は長期的にみると心機能を低下させ、また脳梗塞を起こす重要な疾患である。加齢が最も重要なリスクであるが、中高年期をすぎた55歳以上の人がどのくらい障害に心房細動を起こすリスクがあるのか、有名な心血管系の調査研究フラミンガム研究を用いて解析した結果が発表された。(BMJ 2018)。
フラミンガム研究というのはアメリカで当時に死亡原因の1位だった心臓血管系の疾患の調査を行うためにボストン郊外のフラミンガム町で長期の疫学研究として1948年開始された。健康な男女5209人を2年に一度検査、アンケートが行われ、高血圧とコレステロールが高い人が心臓血管疾患が多いこと、喫煙や運動が少ないと心血管系の疾患のリスクが高くなることが発表された有名な研究である。
さてその研究を用いて解析された結果からは、加齢以外に、喫煙、BMI>30、血圧140以上、拡張期血圧90以上は、糖尿病、心不全歴や心筋梗塞の既往がある人は、心房細動を発症するリスク因子である。どの年齢からみても生涯に心房細動を発症する率は5人に1人はおり、そこに複数の危険因子が加わると3人に1人程度は発症するというデータがでた。つまり非常に一般的な疾患であるということである。ただしこれはアメリカ人のデータであるので、そのまま日本人にあてはめることができるかどうかは定かではないが、少なくとも高齢者が多い我々の社会ではますます気を配るべき疾患である。心機能を維持するためにも、また脳梗塞を起こさないためにも未病(すでに病名はつくのだが)、つまり次の疾患を予防するためにも、高齢者一般の人々に啓蒙が必要な疾患である。

 

PAGE TOP